ドッグランもツリーハウスもワークショップも!家族とペットと楽しめるハーブ園を営む鈴木浩之さん(2)

鈴木浩之さん(45)
株式会社 浜鈴総芸代表取締社長
銚子生まれ銚子育ち。
奈良県の高校・大学に進学、就職した後、27歳で帰郷。
家業の造園業・ハーブ園を継ぎ、ツリーハウスやドッグランの新設やワークショップの開催などで新しいハーブ園づくりに取り組んでいる

関東最東端のハーブ園「〜海のそばのハーブ園〜ハーブガーデン・ポケット」。前編では、鈴木社長の経歴や、ハーブガーデン・ポケットの魅力をお伝えしました。

後編は、さらにハーブガーデン・ポケットの魅力をご紹介するとともに、鈴木社長の、造園業や銚子への想いも伺いました。

贅沢な貸切空間「ツリーハウス」

ハーブガーデン・ポケットのシンボル的存在であるツリーハウス。大きなタブノキに支えられたカラフルなツリーハウスは、鈴木さんやスタッフさんたちで作ったもの。

「木の形ってそれぞれ違うから、その場その場で合わせて家っぽいのを作らないといけない。最初からこの形になるとは全然想像してなかったですね。終わってみたらこの形になってました。やればできるもんですね(笑)」

ツリーハウスは30分500円の貸切制。

「30分間は自分のものにして欲しいから。ハンモックを使いたそうに横で子供が見てたら気が引けちゃうじゃないですかぁ。だから誰でも気兼ねなくゆっくりできるようにと思って貸切制にしました」

今後は中で食事ができるようにするプランも考えているそうです。


▲ハンモックはカフェスペースにも!編集部・佐野も楽しんでいました(笑)

カフェではハーブを使った料理やお茶が楽しめます

ハーブガーデン・ポケットのカフェは、単なるおしゃれカフェテラスではありません。メニューのほとんどにハーブが使われているという、ハーブ園ならではのお料理も大きな魅力なんです。

調理はもちろん全て鈴木さんが行っています。今の時期なら、人気メニューは「トマトとバジルの冷製パスタ」(期間限定)。今年は、以前ちょうしフラットで紹介させていただいた石毛麻里子さんのトマトを使うなど、地元との連携も大事にしています。


▲トマトとバジルの冷製パスタ

その他、「季節で替わる香草ピッツァ」(ハーブ園で採ったバジル使用)、昔からある定番メニューの「満月オムライス」も人気。オムライスは卵とソースにハーブを使っており、18種類のハーブと果物で作ったくせのないソースが特徴的。ソースは単体でも販売しているので、お土産にも喜ばれそうです!

また、「うちは飲み物の多さが売りなので」と鈴木さん。

飲み物の一押しはハーブティー・ブレンドの「安らぎのお茶」。迷ってしまったら名前で選んでみましょう。「シェイプアップのお茶」や「花粉症のお茶」、「肌美人のお茶」などがあるので、今欲しい効果のお茶を選んでみては?


▲ハーブティー・ブレンドの「お花畑のお茶」

また。ラベンダー珈琲やローズ珈琲といった珍しいコーヒーも。

美しいハーブ園を眺めながらハーブたっぷりの食事やドリンクをいただくと、体の中からも外からも癒されていくような感じがしますよ!

実は門松生産量日本一!?あの有名観光地の門松も…

素敵なハーブ園の紹介をたっぷりしましたが、ちょうしフラット通信では、まだまだ鈴木さんや浜鈴総芸さんの魅力に迫っていきたいと思います。

浜鈴総芸さんの本業が造園業であることはすでに紹介した通りですが、実は、門松生産量全国トップクラスのすごい会社なんです。

納める門松の数は毎年約2000対(4000個)。大きさは5.5尺(約165cm)のものが最も出ますが、一番大きなものは10尺(3m)もの高さになるそうです。

なんと、その巨大門松が置かれる先は、あの「東京スカイツリー」!


▲弟さん(右)と、東京スカイツリーにて

「634mの下に置かれると小さく見えちゃいますけどね」と鈴木さんは笑っていましたが、日本を代表する有名スポットに銚子の門松が置かれているなんて、銚子人にとっては誇らしい気持ちになってしまいます。

他にも、誰もが知っている大企業やテレビ局、商業ビルの門松も手がけているそうで、名前を聞いてびっくりしました!

浜鈴総芸さんでは、11月上旬から12月末まで集中的に門松を製造しているため、昔はクリスマスケーキを食べることもできず、時には仮眠もせず、2日以上門松を作り続けるほど忙しいこともあったそうです。

そんな大変な時期を乗り越えて、鈴木さんが楽しみにしているのがお正月。

「お正月に都内で門松を見てまわるのが楽しい。見ればうちのかわかるから。それを探すのが楽しいんです」

こだわりと自信があるから、一目見れば自分たちの作った門松かわかる。鈴木さんの職人としてのプライドが垣間見えるお話でした。

その他、「これからはお客さんを待っているだけでなく、自分から出向いていく移動販売をしたい」、「お年寄りなどの代わりに庭の手入れをするような、新しい展開も考えていきたい」とのこと。今後の展開にワクワクしてきますね!

「ひまわりの種まき!フラワープロジェクト」など地元を盛り上げる活動も

最後に、銚子への思いも伺いました。

「銚子のことは好きですか?」という問いに対しては、
「好きです。いい面も悪い面も。外に出た人間なのでいいところも悪いところも目につきます。でも離れずにいるのは、銚子が好きだから。僕も大きいことはできないから、『このお店があるから銚子にまた来よう』と思ってもらえれば、仮に儲からなくてもこの店をやっている意味があると思ってる」と答えてくれました。

実は昨年から「ひまわりの種まき!フラワープロジェクト」にも参加するなど、「銚子で頑張っている人を応援する」ことにも前向きな鈴木さん。

「ひまわりの種まき!フラワープロジェクト」とは、前回ちょうしフラット通信でご紹介した、農家の坂尾英彦さんが始めたプロジェクト。銚子で作った木箱にひまわりの種を植えて、咲いたひまわりを市内の観光施設に置き、観光客を迎え入れるというもの。


▲銚子駅の観光案内所前に置かれた、開花前のひまわり

「暗い話題が多いので、ひまわりみたいに少しでも明るく…。今年のひまわりも、あの日照不足でよく咲いてくれたなと思ったので、ひまわりの強さと銚子を重ね合わせて、なんとかここから銚子も元気に盛り返してもらえたらなと思ってます」と鈴木さん。

種は主に銚子の子供たちがまいてくれましたが、それにも大きな意味があるそう。

「自分がまいた種で銚子に来たお客さんをもてなしてる、っていいですよね。それから、子供たちには、自分たちがまいた種がどこにあるか探しに行って欲しいです。それがきっかけで銚子をまわってくれるのもまたいいかなと思うし、ずっと続いていけばいいなと思ってます」

最後に鈴木さんに「銚子の好きな場所」を伺うと、「夕日と屏風ケ浦、それから夜空の綺麗さ」と答えてくれました。

「日の出は頑張って朝早く起きた人しか見られないけど、夕日は早起きしなくても見られる。日の出も日の入りも見られるので、もうちょっと発信していったほうがいいんじゃないかな。それから、東側に街の灯りがないから、星の綺麗さも半端ないと思う」と鈴木さん。

ハーブガーデン ・ポケットでランチやお茶をしたあと、夕焼けを眺め、そのまま星空を見る、なんて贅沢な銚子旅はいかがでしょうか?

(聞き手・佐野明子,地下玲菜/撮影・青柳愛/文・江戸しおり)

〜海のそばのハーブ園〜ハーブガーデン・ポケット
千葉県銚子市笠上町7005
0479-25-3000
http://hamasuzu.net/

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